8/6~8/17

8/8はエイトの日である。平日か休日かは関係なく、エイトの日なのである。そう、それは台風が上陸して雨風が吹き付けていてもまったく関係がない……。ということでエイトの日のおやつ公演・夜公演に行った。台風の中、豊洲PITの限界を超えるキャパでミチミチに詰め込まれたこと(断言してもいいが、Massive Attackより全然人が入っていた)の辛さはあったものの、まあ都内だし割と見やすい位置だったし、まあ、なあなあに許していきたい。最初に入ったおやつ公演はダンスメンバー中心ということであったが、正直オレはメンバーのダンススキルに興味や関心があまりないので、ピンとくるものはない。

ちょうど良い機会なので、オレがアイドルのダンススキルについてどう考えているかを記しておく。まず大前提として、スキルより大事なものの前ではスキルの優劣は大した話ではない、という考え方にオレは立っている。そういう意味でスキルはそれほど重要ではない。別に下手くそな踊りとかを見せられても良い。ではスキルより大事なものとは何なのか。それは拙くても、"一生懸命"でかわいければ良い、というわけでもない。楽しいことこそが重要だ。要は、見てて一緒に踊りたくなるような、リズムと同期している踊りが好きなのである。上手い下手というより、楽しさに満ちた踊り(この楽しさに満ちた踊りをしてみせるには一定のスキルが必要なのかもしれない、という意味ではスキルを求めている)が見たい。リズムと同期した~とかカッコいいことを言ってしまったが違うな、グルーヴ感に近いものなんだけど、そういうリズム・オリエンテッドな考え方ではなく、もっとアイドルオタク的な、笑顔とかレスとか指差しとか……そういう要素が大きく加味される。ガンガン踊ってる格好良いダンサーの人には興味がない、あくまで俺はアイドルオタクなのである。

そういうわけで、おやつ公演はユニット曲が良かった。そして……谷川聖ちゃんセンターの『胡桃とダイアローグ』でしょう。クールで抑えたビートとセクシーな谷川聖ちゃんの相性の良さを発見した人は慧眼です。夜公演はメンバー的に一番見たかったのだが、セットリストもバッチリだった。『軽蔑していた愛情』『隣人は傷つかない』(欅坂のオタクはこの辺りを聞いて、自分たちの好きな曲が秋元康の手癖の一つであることを理解した上で好きになるといい)『だらしない愛し方』……この辺りは普通に良かった。そして、最後に垣間見ることの出来た小田えりなさんのチーム8への思いはグッと来た。アイドルの言っていることはほぼ全てが優しい嘘だが、彼女たちが人間である以上、真実を言わずにいられない瞬間というものがあり、か細い真理というか、ただそれだけをオレたちは信じることが出来る。用意された台本を読んでいる内に感情がたち現れてきてしまう瞬間だけは少なくともリアルだとオレには思えるのである……。ライブの感想は以上である。10日は握手会に行き、小田えりなさんと写真を撮ったり(本当にカワイかった……)したりして、オタクとサイゼリヤで会談して終わった。翌日は在宅。

12日はcero主催のTrafficへ。懐かしい人達と会えたのは嬉しかったがスキル単独行動(オタク)を発動させてしまい、前の方に張り付いてしまいました(すいませんでした……)。ほとんどカラオケなのに面白いSPANK HAPPYも、異様なまでに華がないが音楽の気持ち良いところを抑えまくってたYOSSY LITTLE NOISE WEAVERも完全に歴史を知ってる人の音楽って感じだったAhh! Folly Jetどれも素晴らしかった~。初見の新鮮さが馴染んでくるんだけど集中力が途切れる前には終わるベストで贅沢なタイム感覚もお祭りイベントって感じで◎。Pは村外仕事的セットリストで客演はBIMだったけど何のそので安定してますね……。ceroは最前ドセンで観れたのがめちゃくちゃ贅沢な経験だった。去年のタイコクラブ以来だったけどその頃からも更に深化/進化しててちょっと驚いた。キャッチーな歌とポリリズミックなグルーヴが同居してて、懐が深いのに間口は広いというある意味音楽の理想形なのではないだろうか。好き勝手に踊れる感じとかDCPRGのライブを思い出した。特にラストでの『Poly Life Multi Soul』のジャムり始める展開とかもう本当に気持ち良い。行ける人は今行った方がいいです。

16日はQueens of The Stone Ageの単独公演をまたまた新木場Studio Coastへ。ヘヴィだったりラウドだったりする音楽を聞かなくなって久しいのですがQOTSAはとにかく見たかった。そしてクールにタバコを吹かしながらギターを弾き、歌うジョシュの、ブルースにも繋がっていくアメリカのロックを体現したかのような佇まいに激感動。久しぶりにモッシュピットに突撃してしまいました。ギターのリフ一発で持ってかれる。マジで一番格好良いロックバンドを見たい人はQOTSAを見に行ってください。別に全アルバム好きなんでセットリストとかどんなのであっても不満があるはずもないんだが『Songs for the Deaf』の曲多めだったのはやはり上がった。しかしこういうバンドあるあるですがオタクが多かったのは減点。

翌日、六本木の六本木ヒルズアリーナ(ceroがフリーライブやったところですね)にチーム8を見に行く。去年も行ったはずだけどあまり記憶に無い……。開場から開演まで1時間、更に1時間にも及ぶ公開収録が終わって更に30分ほど待機して1時間ほどライブを見るというかなり苦しい展開であったが、終わってみればまあ悪くなかった(もちろん、強がりです)。それは夏の終わりを感じさせる風が気持ち良かったことと、谷川聖ちゃんがセンターの『蜂の巣ダンス』~『ひこうき雲』の流れが良かったこと、あとは一緒に見た仲間が楽しんでくれたことによる。その後カレーを食べ、広尾湯で風呂に入った。広尾湯は広尾という場所ではあるが地元からの支持を受けてそうなオールドスクールな佇まい。サウナは無くも十二分に綺麗で、汗を流すには十分な感じ。バッチリで海浜幕張へ向かう電車に乗り一路ソニックマニアへ行くところで疲れたのでここで切ります。