2014年間ベスト

アルバムベスト

  1. D'angelo & The Vanguard / Black Messiah
  2. 銀杏BOYZ / 光のなかに立っていてね
  3. シャムキャッツ / AFTER HOURS
  4. KOHH / MONOCHROME
  5. YG / My Krazy Life
  6. Kassem Mosse / Workshop 19 
  7. Prince / ART OFFICIAL AGE
  8. Moodymann / Moodymann
  9. Run The Jewels / Run The Jewels 2
  10. Wen / Signals

以下短く。①未だ聞き込めてないのは承知の上で②この国で成熟することの苦闘がそのまま反映されたかのような歪みを持ったアルバム③グルーヴィーでマッシブなリズムが全体を稼働させていく力強さが今作のポイント④小学生が書いた作文を一生懸命吐き出しているだけと言われればその通りなんだけれど、それがアートになるのがヒップホップ。KOHHはミダス王の如く、周りの境遇や心境をすべて立派なヒップホップへ変換して吐き出していく⑤Gファンク最新版、レイドバックした不良の音楽⑥前衛性を抑えながら品質をキープし、洗練された夢見心地のダンス・チューンへ⑦EDMっぽい1曲目を聞いてこれはすわ殿下乱心かと思いきや、再生する毎にこの挑戦的な姿勢こそ美しいと思えるようになった。セクシーだし。少なくともゼロ年代以降では『Musicology』や『Rainbow Children』よりも全然いい⑧セックスから宇宙まで雑多に放り込まれた数々のものを一息に飲み込む深い度量のアルバム、人々に寄り添うおおらかさ⑨最強のふたりって感じですね⑩ヤンチャなグライム、ひたすらに格好良い

トラックベスト

  1. cero / Orphans
  2. Drake / 0 to 100 / The Catch Up
  3. Theo Parrish / 71st & Exchange Used To Be...
  4. Donnie Trumpet & The Social Experiment – Sunday Candy
  5. うどん兄弟 / 立入禁止
  6. 清竜人25 / Will You Marry Me?
  7. Herbet / One Two Three
  8. PUNPEE / Last Dance (We are Tanaka) feat. Sugbabe
  9. 岡村靖幸 w 小出祐介 / ラブビデオ
  10. DJ Souljah / CLUBに来た Feat. ERA, 鎮座Dopeness, 環ROY, TOP (Thugminati)

以下短く①"Let's Get It On"を引用しながら彼らのメロウネスはセクシーではなくセンチメンタルへと向かっている②ウータン魂を感じる③陶酔的なまでに官能的なマシン・ソウル④祝祭の歌に柔らかく暖かいホーンとピアノが彩りを添える⑤メンバー本人が書いたという歌詞がたまらなくいい⑥結果として現行アイドルシーンに異議を申し立てているが享楽的なディスコ・ビートにはわざとらしさがない⑦エレガントでポップな色っぽいハウス、誰もが好きなHerbert⑧内輪話として終わらせられないほどのロマンチック・チューン⑨岡村を敬愛するという小出の献身がこの曲のウェットさをポップ・ソングへ昇華させている⑩タイトルがいい

映画ベスト

  1. ジャージー・ボーイズ
  2. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
  3. Seventh Code
  4. グランド・ブダペスト・ホテル
  5. フランシス・ハ
  6. アメリカン・ハッスル
  7. リアリティのダンス
  8. 新しき世界
  9. オンリー・ゴッド
  10. オール・ユー・ニード・イズ・キル

以下短く。①このご時世に「白いアメリカ」(なんてもんが存在するのかもよくわからないんだけれど)に拘り続ける時代錯誤な精神と、映画につきものなのは暴力と酷薄さこそであると言わんばかりに当然のように撮ってみせるイーストウッドの若々しさに今年は圧倒されました②宇宙空間で鳴り響くソウル・ミュージックの美しさ③この世にまったく有り得ないかのような風景は、虚無の器たる前田敦子にこそ相応しい。ゴロゴロとやかましいスーツケースの轟音は吉祥寺バウスシアターが閉館した今でも耳から離れない④まったく感傷的でも自意識過剰でもないウェス・アンダーソンの語り口に新たな境地を感じた⑤描いているのは停滞なんだけれど停滞を停滞として描かないこと、その停滞の連続は案外新鮮であるというクールな希望の込め方に⑥人の気持ちがわからない人を"詐欺""騙し合い"というテーマで描くのは単純に面白いと思う⑦虚構と現実が綯い交ぜになったものこそ現実を凌駕する力を持ち得る⑧カップリング最高⑨ポン刀の達人であるタイ人がカラオケする映画としか言い様がない⑩劇的でないトム・クルーズの死が飽きるほど見られるという凄い映画

 

良いお年を!